古民家に宿泊

うらっしゃ屋

住所 奈良県吉野郡吉野町楢井222
電話 090-7875-0309
営業日 不定休(事前の確認必要)
駐車場 5台

うらっしゃ屋insta

🏡 暮らしに泊まる古民家の宿──うらっしゃ屋

ご家族で大切に運営されている民泊で、手づくりの案内、温かな声かけ、人々が集う1階の食堂──どこか
懐かしい空気を感じさせてくれるお宿です。

今回は、民宿から少しだけ外に出て、周囲の豊かな自然をご紹介します。

宿の周囲の広い駐車場・田畑・山々(豊かな自然の吉野町)

宿の周囲の広い駐車場・豊かな自然の吉野町

すぐ下には国道169号線が走り、その下に吉野川が流れています。

吉野川への通路・国道169号線を渡ります

吉野川への通路・国道169号線を渡ります

雨を含んだ吉野川は、いつもより重たく、少し荒ぶって見えました。
でも、それも山の暮らしの一部。旅人に“山の今”を教えてくれる風景です。

🖼️雨のあとの吉野川。水量も増し、流れの音が周囲に響いていました

🖼️雨のあとの吉野川。水量も増し、流れの音が周囲に響いていました

雨の余韻を残した川の流れ

雨の余韻を残した川の流れ

🛏️ 宿のスタイルと注意点

お部屋は2階の和室2部屋。入口はひとつで、そこから部屋に入ります。

ここが和室への入口です

ここが和室への入口です

宿の方は1階におられるので、ホテルや旅館とは異なり、「家の一部を間借りする」感覚に近いかもしれません。その分、静かな空間を共有するには、ちょっとした気づかいや思いやりが大切です。

2階・広い和室2部屋

2階・広い和室2部屋

和風の入口はひとつ。複数の宿泊者が同時に滞在することもあります。

旅先で誰かの「暮らし」にそっと触れるような体験。
だからこそ、お互いが気持ちよく過ごせるように、ほんの少しのやさしさと静けさを持って訪れたい──私た
ちにとっては、そんな場所です。

ホットポットも完備

ホットポットも完備

また、「タオルはご持参ください」など最低限のルールが設定されているのですが、中には忘れてしまう方も
いらっしゃるようです。“ちょっとした心くばり”が大きな心地よさにつながります。

🔔 近くにはご家族のお住まいもあり、何かあった場合もきちんと対応してくださる体制が整っています。
女性の一人旅でも、無理のないスケジュールや事前の確認があれば、安心して利用できるお宿です。

🌸奈良の南部エリアの観光情報にとても詳しい

ご主人は「洞川で生まれ」、今は「吉野町(吉野山に近い)」で民泊を営まれていて、**“吉野と洞川の土地の記憶をつなぐ人”**でもあるのですね🌸
この方の“旅のような人生”そのものが、民泊の魅力の一部になっています。

ご宿泊されたら、観光地について何でも質問してみてください。
答えに加えてアドバイスもいただけるかも。

あの幻の「ラーメン河」も近くなので、もしお店が当日営業ならば、早朝の予約を代理でお願いできるそう
です(要確認)。私たちは他に予定が目白押しなので、今回のラーメンは割愛しました。

嬉しい秋の松茸料理

2025年のある秋の夕暮れ――
その日のスケジュールを無事終え、いつもの「うらっしゃ屋」さんへ宿泊。

すると夕食時、予告もなく松茸料理が登場!

正直なところ、それまで松茸に強く惹かれたことはなかったのですが、
テーブルに着くとふわりと立ちのぼる芳醇な香りに、思わず感激。
「これが本物の松茸か…」と、その存在感に圧倒されました。

松茸の香りがたまらない

松茸の香りがたまらない

松茸のお吸い物に、松茸ごはん。
まさに秋の香りが詰まった食卓です。

「香り松茸、味しめじ」ということわざがあるように、日本では松茸は香りの王様。
栽培ができず、赤松林にしか生えない天然のきのこであることから、希少価値が高く、
国内流通の多くが中国や韓国からの輸入品とも言われています。

この日のメインディッシュは、たっぷり野菜の豚ロール巻き。

この量は私とパートナーの二人分ではありません

この量は私とパートナーの二人分ではありません

4人で食卓を囲み、会話も弾みました。
思いがけない秋のごちそうに、旅の疲れもどこかへ吹き飛びました。

1階の食堂もぜひご利用を

1階の食堂では、食事だけでなくスナックや飲み物の提供もあります。
地元のお母さんたちが手がける温かな味が魅力。
タイミングが合えば、ランチや晩ごはんの利用もおすすめです。

昼:11:00~14:00
夜:17:00~20:00
※急な外出で不在の場合もありますので、事前確認がおすすめです。

お品書き

お品書き

吉野町でほっと一息つける地元の休憩所として、ぜひ立ち寄ってみてください。

🍚 朝の谷に鳴く烏骨鶏と、地産地消の朝ごはん

到着日の夕食です。量も多く、お味噌汁は烏骨鶏の卵入りでした。

到着日の夕食

この暑さで、烏骨鶏も卵をあまり産まないそうです。

しかしながら、翌朝の山あい、静かな谷に響き渡る烏骨鶏の声。
澄んだ空気のなかで、「今日も元気にいこうよ」と言われた気がしました。

それは目覚ましではなく、“暮らしの音”。
ああ、こういう音に起こされる日って、最高にいいなと思いました。

翌朝の食事です。烏骨鶏とトマトの味噌汁がおいしい!最後の〆はコーヒーをいただきました。

翌朝の食事

✨ 「ただ泊まる」以上の体験あり

うらっしゃ屋さんを訪れると、旅の目的が「観光」だけではなく、「人と出会うこと」になるのかもしれません。まるで誰かの家にふらりと立ち寄ったような、あたたかな民宿です。

ご本人の“旅のような人生”そのものが、民泊の魅力の一部になっています。

固定のお客さまも多い様子で、「自宅に泊まってもらうのだから」と、宿泊者に対しての責任もとても真剣です。

私たちも、夫婦で何度かお世話になっていますが、そのたびに、元気と気づきをもらって帰ってきます。
「ただの宿泊施設ではない」と思わせてくれる、そんな場所です。

↓↓↓🏡過去の記事は残します。↓↓↓

ある縁がきっかけで、古民家のご主人の宿にGWの1泊をしました。
ご主人はとても個性的で、初めてお会いした時の好印象が消えませんでした。
奈良県に中継地としての宿泊場所を探していた折、宿泊予約を入れるのに時間はかかりませんでした。

うらっしゃ屋

うらっしゃ屋の名前の由来

「うらっしゃ屋」という名前には、どういう意味があるのかお尋ねしました。
屋号(家ごとにつける姓以外の通称)が浦芳谷(うらよしや)といい、そこから訛って「うらっしゃ屋」という名前が誕生したそうです。

なつかしい古民家のお宿

子ども時代に育った実家に戻ったような家を想像したのですが、築60年以上の古民家にしては、内部はしっかりした高級木材を使っているので、とても立派でした。
質実剛健な風情、立派な建築で、床の間・欄間も見事。1階と2階ともに冷暖房がしっかり完備されています。これからの酷暑も大丈夫です。
水回り周辺を含む広範囲なリフォームをされたようで、清潔感は申し分なし。

うらっしゃ屋

実際に宿泊し、いかに快適だったかをご報告いたします。
地元の方々の話が聞きたくてしょうがない私たちですが、ご主人の話は面白くて奥が深い。
忌憚なく、淀みなく話していただきました。地元の方々のお話は宝物です。
なんだか私も自然と自分語りが止まらない夜となったのではないでしょうか。

1階和室 食堂

↓ここは1階の食堂です。おいしいコーヒー、アルコール類もあります。
常連さん達、ご近所の方々の集いの場所です。

1階和室 食堂

食堂のメニュー2種類

①お品書き↓ほとんどが300円↓
お品書き

②サワー類500円、梅酒・ヤマモモ酒500円、ビーフカレー500円、サッポロ一番300円↓
お品書き

3つのテーブルの珍しい無垢材がめっちゃ重くて、手で持ち上がりません。
食事をする時はローテーブル用の小さな椅子に座ると、とても楽ですよ。部屋に用意されています。
↓↓↓見たこともないような珍しい無垢材が見れます(ブビンガ)。
珍しい無垢材テーブル

↓チェックアウト直前に「はい、どうぞ」と、おいしいコーヒーをいただきました。コーヒーメーカーです。
コーヒーメーカー

五右衛門風呂とシャワールーム

シャワールームと五右衛門風呂は1階にあります。
シャワールーム↓簡単にお風呂を済ませたい場合には便利です。
シャワールーム

五右衛門風呂入口↓外から薪で沸かします。見た目は普通の窯。希望すると用意していただけます。
五右衛門風呂

おしゃれなアンティーク引き戸↓とても軽い!
アンティーク引き戸

2階 宿泊者用のプライベートな和室とトイレ・洗面台

1日1組限定のお宿で、チェックイン後は2階はプライベートゾーンとなります。
トイレ・洗面所も2階にあり。

2階の和室は6畳と8畳

2階の和室
2階の和室

和室が2部屋続きで広いです。
テレビ、冷蔵庫、電子レンジ、ホットポット等があります。
もちろんインターネットの接続完備です。
お好みのお茶パックや紅茶パック類を、今度は持参しようと思います。
タオルを含め洗面用具は持参しました。

宿泊の案内・注意点

宿泊の案内・注意点

食事・夕食と朝食

初日の夕食は、ただただ抜群においしい!です。
初めての宿泊で、ご主人には沢山のご配慮をいただきました。
夕食です↓
かつおのたたきの生姜添え、地産地消の野菜類、山菜の煮物、デザートの干し柿……
夕食

ご主人にメニューを詳細に説明していただき、これ以上の贅沢があるのかという内容でした。
白い砂糖は未使用とのこと。田舎の地産地消の豊かさをモロに感じてしまいました。
写真にはありませんが、かぼちゃスープもおいしかった!

朝食↓
朝食も特別に作っていただきました!
朝食
烏骨鶏の卵

↑烏骨鶏の卵、のり、お味噌汁、畑からのお野菜、山からのタケノコ、しょっぱい梅干し……
幸せな朝となりました。
チェックアウトしたくないですよね。「また必ず来よう!」なんてね。

まとめ

常連さんたちも多く、皆さん手慣れたものだそうですよ。
近くにレストラン等の施設も多種あり、ここから奈良県のどの方面に出るにしても便利かと思います。
連泊も可能なのでご相談ください。
価格も良心的でお手頃です。
そして、何よりもご主人のお人柄が最高の魅力です。
結婚されていて、立派な息子さんがいらっしゃいます。
奈良吉野町の、古民家にふらっと手軽に宿泊できるお勧めの宿です。

↓楽天トラベルから「うらっしゃ屋」の空き室状況を確認できます


コーヒーショップ凡句来(ぼんくら)

コーヒーショップ凡句来(ぼんくら)

住所:吉野郡吉野町楢井495-1
電話: 0746-32-8187
駐車場:10台

吉野の国道沿いで見つけた、ちょっと風変わりなログカフェ

旅行のスケジュールが重なると、私たちは、うらっしゃ屋さんに宿泊しています。
秋のある日、こんな素晴らしい風景を近所で見つけました。

たわわに実った柿

たわわに実った柿

169号線を通るたびに、いつも気になっていたログハウス風の建物。
お店の名前は「凡句来(ぼんくら)」──なんともインパクトのある名前です。

気になっていたものの、なかなか機会がなく、この日は早朝。
ちょうどモーニングの時間帯(この日は9時オープン)に初めて立ち寄ってみました。

木の温もり感じるログ風カフェ・高天井のある癒やし空間

木の温もり感じるログ風カフェ・高天井のある癒やし空間

「モーニングって何ですか?」と尋ねると…

「モーニングはモーニングや」と店主さん。
なるほど、そういうものか…と笑いながら待っていると、出てきたのは
コーヒー・トースト・ゆで卵・小さなサラダのシンプルなセット。

写真を撮り忘れ、食べ終わってから気づきました・大失敗

写真を撮り忘れ、食べ終わってから気づきました・大失敗

しかも550円で、コーヒーをお代わりしても料金は変わらず。
これは、ありがたい価格設定です。

お代わりしたコーヒー

お代わりしたコーヒー

「モーニングはモーニングや」の一言も、もしかすると、名物店主さんの美学のひとつ。
深掘り禁止、察して楽しむ──そんなスタイルなのかも?

なんとも味のある店主さん

昭和レトロの懐かしさ・おいしいコーヒーが350円

昭和レトロの懐かしさ・おいしいコーヒーが350円

カウンターに腰を下ろすと、店内は静かで、聞こえてくるのはコーヒーを淹れる音と、時折、店主さんのつぶやき。おひとりで切り盛りされていて、おしゃべりが得意なタイプ…というよりは、昭和の喫茶店文化をそのまま今に残したような空気感がただよいます。

2階のあるログハウス風建物・高い天井

2階のあるログハウス風建物・高い天井

言葉はややストレート気味ですが、そこに悪気はなく、むしろ潔くて懐かしい感じすら。
少し戸惑いながらも、こちらの返し次第で会話がぽつりぽつりと続いていく──そんな不思議な居心地です。

たとえば、こんなやりとりも。
店主さん「ホテルのコーヒーは750円もするんや」
私   「えっ…いま1500円とか(下手すると2500円します)」
店主さん「……(一瞬、時が止まったような間)」

そこから、私たちが観光地の価格感について話すと──
私   「お昼は2000円、高いところだと3000〜5000円しますし、
      夕食なんて、3万から5万円ですよ」
店主さん「えぇっ!? ……行くんやろ?」
私   「いえいえ、まさか。うちらは行きません。庶民は行きませんよ(笑)」
この時の店主さんの驚き顔がなんとも印象的で、思わず笑ってしまいました。
物価の話ひとつで、時代のズレや価値観の違いがポンと浮かび上がってくる。
そんな店主さんとの会話は、まるで小さな旅のワンシーンのようでした。

特等席の窓際・お好みに応じてどうぞ

特等席の窓際・お好みに応じてどうぞ