熊野本宮大社と無料駐車場

熊野本宮大社 駐車場

バスで参詣する方法もあります。
本数が少ないので、ここでもマイカーを推奨します。

そこで、駐車場はどこがいいでしょうか。

シーズンになると大社内が混雑し駐車場所の確保に要注意となりますが、通常は、参詣、休憩、食事、買物等をゆっくり楽しめるように駐車できる豊富な選択があります。ご安心を。

臨機応変に選びましょう。

熊野古道

熊野本宮大社の駐車場は6か所ほどあり、すべて無料です。

選択肢としては、正面入口の鳥居に一番近い、瑞宝殿の駐車場(トイレ有り、身障者用が1台有り)か、もしくは24時間使い放題という河川敷が便利です。河川敷の駐車場から、どこに歩いても数分の距離です。
和歌山県世界遺産センターの駐車場も地域の中心、本宮大社の正面に位置し便利です。

あなたの参詣のスケジュール、訪問内容により、選びましょう。

①お身体の不自由な方は本殿の近くに2か所あります。

敷地外で1か所あります。

さらに敷地内の本殿近くに1か所あります。


八咫烏ポストの隣が駐車場になっています。

②瑞鳳殿の隣  20台位 無料で24時間可能です。

身障者用に1台あります。
早朝に到着した場合は、空車スペースがある可能性が高く、便利で一押しです。
24時間可能という情報もあったのですが、変更されたのか、17時以降は入れません(2023年秋)。

身障者用駐車場

 

③河川敷駐車場 500台位 無料で24時間可能です。

ずばり河川敷なので砂利面です。
車のタイヤが傷まないようにちょっとだけ要注意かも。

④「樹の里」前の駐車場

 
40台位 バス10台 9時から17時(「樹の里」営業時間内)です。
カフェ併設とお土産屋さんの駐車場ですので利便性はあります。
時間の制限があります。観光バスも駐車します。

 

⑤和歌山県世界遺産センター

56台位 身障者用駐車スペース2台、大型車2台の駐車場があります。
大斎原(おおゆのはら)、産田社(うぶたしゃ)に近く、訪問する予定の時は便利、一番近くなります。無料で入館でき、トイレは清潔、きれいです。

EVチャージ

 

⑥大斎原 入口・駐車場

  
24時間無料 少々狭く、トイレあり。バスも駐車します。

熊野本宮大社

住所      和歌山県田辺市本宮町本宮

電話      0735-42-0009

参拝時間    午前8:00~午後5:00

私の本拠地、和歌山県那智勝浦町宇久井からですと、熊野本宮大社は、それほど遠くではありません。
交通機関は自動車を使用します。この地域は、自家用車が便利です。レンタカーもいいですね。

一日で三山を参詣する人もいます。

そうしますと、個人的には、先ず体力がもたないので、体力を保持しながら楽しめる計画を考え直さなければならないでしょう。違う観点からのスケジュールを作らないと、せっかくの旅行が台無しになってしまうからです。

こういう物理的な制限も考慮して、かつ、あえていいますと、宇久井からの三山への移動距離は、至近距離にあります。

那智から直接に本宮へ行っても移動時間は1時間強位でしょう(まして那智大社と速玉大社の間は近いです)。

 

つまり、熊野三山については、仮に一か所ずつの参詣だとすると、気楽に構えてもいいのではないでしょうか。
時間を有意義に使える、楽しめるということですが、いかがでしょうか。

熊野三山、子どもの頃から親しんできた山です。
とうとう最後の大社となりました。
熊野本宮大社、とても楽しみに、お話しさせていただきます。

熊野本宮大社 ご由緒

本宮大社のHPから降臨神話をご紹介いたします。

三体の月

第十代崇神天皇の御代、旧社地大斎原の櫟の巨木に、三体の月が降臨しました。天火明命の孫に当たる熊野連は、これを不思議に思い「天高くにあるはずの月が、どうしてこのような低いところに降りてこられたのですか」と尋ねました。すると真ん中にある月が「我は證誠大権現(家都美御子大神=素戔嗚尊)であり、両側の月は両所権現(熊野夫須美大神・速玉之男大神)である。社殿を創って齋き祀れ」とお答えになりました。

降臨神話の意味

第十代 崇神天皇の時代、熊野本宮の地に三体の月が降臨しました。

三体の月

熊野連(くまのむらじ)が不思議に思い、「天高くにあるはずの月がどうしてこの様な低いところに降りてこられたのですか」と尋ねました。

その真ん中にある月が答えて曰く、「我は證誠大権現(家都美御子大神=素戔嗚大神)であり両側の月は両所権現(熊野夫須美大神・速玉之男大神)である。社殿を創って祀れ」との神勅がくだされました。

熊野古道

それが、社殿が大斎原に造営された始まりとなりました。

神話の時代より、ここは、熊野の国とされ、連(むらじ)とは、有力豪族のことをいいます。

主祭神

主祭神は、家都美御子大神(素戔嗚尊、すさのおのみこと)です。

家都美御子大神は けつみみこのおおかみ と読みます。

正面の鳥居です

三体の月

参拝時間は8時から17時ですが、朝は7時からロープが一部分、解除されていて参拝できます。

ここから158段の階段です。

敷地内は、シンプルで、参道はほとんど一直線です。
正面の神門まで行き、そこを超えると、ご本殿です。

沢山の奉納のぼりが見えます。

沢山の奉納のぼり

このように神社を飾ることで威儀を正し、参拝者に神様への尊敬や信仰心を起こさせる意味があります。
また、装飾により、にぎやかになることで神様が喜んでくださり、さらなるご利益を得られるとされています。

沢山ののぼり旗で飾るには多くの費用がかかりますね。
参拝者、崇敬者、氏子にのぼり旗を奉納してもらっています。
奉納することにより神社を助け、神様にも喜んでもらい、ご利益を得て、地域が栄えることを願ってます。

沢山の奉納のぼり

祓戸大神(はらえどのおおかみ)

鳥居を入って、少し階段を上ると「祓戸大神(はらえどのおおかみ)」が鎮座しています。

祓(はらい、はらえ)とは、神に祈ってけがれを清め、災厄(さいやく)を取り除くことです。
祓戸とは祓を行う場所のこと、祓戸大神とは神道においての祓(はらい、はらえ)を司どる神のことをいいます。

祓戸大神

神社に行くと、鳥居を入ってすぐの所、もしくは本殿の手前に「祓戸社」があります。
そこに祀られている神様が祓戸大神です。

神社の本殿に参拝する前に禍事・罪・穢れを祓っておこうというものです。

そのために祓戸社があり、祓戸大神が祀られているのです。

祓(はらい、はらえ)は、神道の宗教行為で、罪や穢れ、災厄などの不浄を心身から取り除くための神事。一方、禊(みそぎ)とは、身体の穢れを除去して浄める行為をいいます。

手水舎(ちょうずしゃ)もあります。手と口を浄化しましょう。

手水舎

神社にお参りする時は、ちょっとしたルールがあることをご存知でしょうか。
毎回実行している方は、習慣になっていて何の問題もないのではないでしょうか。
そして、忘れていた人は、思い出してみましょう。
いつか聞いたことがある、やったことがあるーという事柄です。

先ず、鳥居ですが、神域と俗界の間にある結界に位置してます。
ここで神域に入るという境目です。
入場は鳥居から入り、帰りも鳥居から出るということで、浄化されます、ということかと。

そして、参道の真ん中は神様が通るので参詣者は歩くのを避け、行きは右の端、帰りは左の端を歩きます。

ご神殿の前の参拝の仕方は、二礼二拍手一礼(にれいにはくしゅいちれい)とされてます。

もうひとつ。
神社の境内には、砂利が敷かれています。
単なる砂利ではなく玉砂利といいます。
玉の意味は、魂(たましい)、御霊(みたま)のことで、「美しい」、「大切な」という意味もあります。

この上をジャリジャリと歩くことが浄化となります。
静かな心で、正殿に向かって歩いていくと心が少しずつ洗われていくような気持ちになります。

砂利道を嫌う人もいますが、事前にこの知識と理解をしておくと、気持ちよく本殿まで行けますよ。
特に外国から来て初めてで、知らない場合は、要注意かも。

神門です

神門

ここを通り抜けると、ご社殿となります。

神門

神門を入った左側に、1889年の洪水以前の大社の絵図があるので、掲載いたします。

1889年(明治22年)以前に5棟12社と他の建物が壮大に立ち並んでいたということです。

本殿

本殿

ヒノキの皮を積み重ねて作られた檜皮葺(ひわだぶき)の屋根が印象的な社殿。

檜皮葺とは、檜(ひのき)の樹皮を用いて施工し、日本古来の歴史的な手法で国外には類を見ないものです。

木材本来の色合いが年月と共に風化し、落ち着いた景観に、かえって圧倒されます。

向かって左から第一殿と始まり、第四殿まであります。
さらに、それらの一番端、右側に小さな満山社(結びの神、八百万の神)があります。

満山社

上四社の神様

第一殿 西御前:熊野牟須美大神、事解之男神(千手観音)
第二殿 中御前:速玉之男神(薬師如来)
第三殿 証誠殿:家都御子大神(阿弥陀如来)
第四殿 若  宮:天照大神(十一面観音)

中央にあるのが第三殿。証誠殿(しょうじょうでん)ともいい、主神の家都美御子大神(けつみみこのおおかみ)もしくは家都御子大神(けつみこのおおかみ)を祀っています。

三殿

参詣するには順序がある、ということです。
順番を番号順に並べますとー

①証誠殿(第三殿) 家津美御子大神(素戔嗚尊)
②中御前(第二殿) 速玉大神
③西御前(第一殿) 夫須美大神
④東御前(第四殿) 天照大神
⑤満山社 結ひ(び)の神(八百萬の神)

三殿

正面の①第三殿が最初、②第二殿、③第一殿、④第四殿、そして最後に⑤満山社というのが順番です。

⑤の満山社は、社殿に向かって一番右端の一番最後です。

ちょっと複雑かも、ですね。
できるだけ間違わずにお参りできるといいですね。

重複しますが、境内にある案内を掲載しておきます。
参考にしてください。

本宮大社参拝順序

拝殿

帰り道でも、行きでも、どちらでもいいのですが、神門の隣、左側に拝殿があります。

満山社

その拝殿の前に広場のようになっている空間があります。

八咫烏ポスト

ご神木、多羅葉(たらよう)の下に、黒い八咫烏ポストがあります。

黒い八咫烏ポスト

多羅葉の木の葉の裏に爪など、鋭い先を持つ用具で文字を書いていたことが葉書の語源となり、「葉書の木」「手紙の木」ともよばれています。

多羅葉

ポストの黒い色は、全ての色を合わせた尊い色、神の遣いである八咫烏の色、本宮の大地を象徴する神聖な色です。

社務所で「八咫烏ポスト絵馬」を買い、ここから投函できます。
ポストの集配は朝9時の一日一回のみです。

八咫烏ポスト

また八咫烏ポストから手紙を出す場合は、「出発の地より心をこめて 熊野本宮」というスタンプも押してもらえます。どうぞ社務所でご確認ください。

大黒石と亀石

拝殿の前に石がふたつ、大黒石と亀石です。お見逃しなく。
大黒石は金運アップ、亀石は健康アップの御利益があります。
御利益をいただくために、触れてみませんか。

大黒石亀石

ここで本殿での参拝を終了します。

次は案内板に沿って歩いてみます。

案内板
本宮大社正面です。
大社の正面の横断歩道を渡ります(国道168号線)。

大社の正面の横断歩道

コインロッカーのあるお店の横を歩きます。

案内

産田社(うぶたしゃ)

「本宮大社の後は産田社にお進みください。」ということです。
できれば、次は産田社に参りましょう。
産田社

大斎原に行く途中にあります。
国道168号線から、熊野川に向かい、その堤防沿いにある小さな神社です。
見逃してしまうかもしれないので要注意。

産田社

伊邪那美命(いざなみのみこと)の荒御魂(あらみたま)がお祀りされています。
安産、子宝に恵まれる等の御利益があるので、参拝される女性、そして、もちろん男性もいます。

荒御魂(あらみたま)とは、荒々しく勇猛な神霊をいいます。
神のパワーが力強く発揮する魂ということで、御利益も強烈に聞いてくれるような気がします。

大斎原(おおゆのはら)

大斎原

みなさんご存知のように、本宮大社は、元々、熊野川・音無川・岩田川の合流点にある中洲にありました。

熊野川

江戸時代まで中洲にある大社への橋はなく、参拝者は歩いて川を渡り、足元、着物の裾を濡らして参拝していたそうです。

神門

川の冷たい水で、身を清め冷たい水で最後の水垢離(みずごり、冷水を浴びて汚れを除き心身を清浄にすること)をして神域に訪れていたそうです。なんと。

熊野川

1889年(明治22年)の8月の大水害により社殿の多く(中四社、下四社)が流出しました。
水害を免れた4社(上四社)だけを現在の熊野本宮大社がある場所に移しました。
2年後のことです。

この大斎原には、流された中四社、下四社をまつる石造の小祠(しょうし、ちいさなやしろ)が建てられています。

現在の熊野本宮大社から350mほど離れています。国道168号線を渡る横断歩道の先に案内板があります。
5分程で行けます。

大斎原

目印としては、日本一の高さの大きな鳥居(高さ約34m、幅約42m)です。
圧倒的な高さで、ビルにすると11階の高さがありますので、どうぞ。

その背後の森が大斎原です。

1万1千坪の境内に5棟12社の社殿、神楽殿、能舞台、文庫、宝蔵、神馬舎があり、当時は今の8倍ほどの規模でした。

いにしえの都、京都から一番近く誰もが憧れた熊野古道の参詣場所です。

パワースポットとしては申し分ない強力な地ではないでしょうか。

遠景