谷瀬(たにぜ)の吊り橋 十津川村
住所 奈良県吉野郡十津川村上野地65‐2
村営駐車場 料金 800円(2時間まで)
国道168号線の十津川村、谷瀬の吊り橋は、とても有名、十津川村の有数の観光地となってます。
上野地(うえのじ)と谷瀬(たにぜ)を結ぶ巨大なつり橋は長さ297.7メートル高さ54メートル。
国内で大きい吊り橋は多々ありますが、この谷瀬の吊り橋は毎日の生活用に使用されているものとしては一番大きいです。
そこで、長さと高さという観点からの吊り橋の比較を、いたって簡単にリストアップするとー
(それぞれの詳細な内容は、ここでは割愛させていただきます。)
1位 三島スカイウォーク(静岡県三島市2015年オープン、日本最長400m、最高地上70.6m)
2位 九重”夢”大吊橋(大分県玖珠郡九重町2006年オープン、長さ390m、高さ173m)
3位 竜神大吊橋(茨城県常陸太田市1994年完成、橋の長さ375m高さ100m、)、
4位 もみじ谷大吊橋(栃木県那須塩原市、1999年完成、全長320m)
5位 水の郷大つり橋(神奈川県愛甲郡清川村、1995年完成、全長315m高さ21m 歩行は無料)
という順位となります。
これらの上位5つはすべて観光目的の吊り橋で、入場料金等(水の郷大つり橋は無料)を支払います。
また橋の設計が違い、例えば竜神大吊橋は一度に3500人歩いても大丈夫だそうです。
谷瀬の吊り橋は20人でも危ないという看板が現地にありますね。
毎日の生活に不可欠な橋として利用され、それを観光客にも開放しながら料金は取らず、かつ監視員も置いて管理しているという、とても嬉しくなるような谷瀬の吊り橋です。
谷瀬の人々の心意気が感じられます。
日本一の名前に値すると思いますが、いかがでしょうか。
村の生活の基盤となっている吊り橋
通常、村民はバイクや自転車で通行しているのだそうで。なんと。
看板に20人以上の通行は危険とありますが、人気なので、もっと沢山の観光客が実際には同時に歩いています。
ゴールデンウィークとお盆には、一方通行になります。
つまり、一度渡りきると帰りは同じ道を通って出発点にもどれなくなるので要注意です。
毎年8月4日の「吊り橋の日」には、地元のOMC十津川太鼓倶楽部「鼓魂」による、橋の上で和太鼓をたたくという「ゆれ太鼓」の演奏が行われます。勇壮な姿です。
まさに天空に響きわたる演奏となります。
谷瀬の吊り橋 歴史
戦後の時期、谷瀬集落では丸木橋で川を渡っていたのですが、洪水の被害に、たびたび被ってました。
そこで人々は1戸当たり20~30万円という予算で、大金を出し合い、800万円で大きい吊り橋を完成しようという思い切った協力事業を完遂しました。1954年(昭和29年)のことです。
教員の初任給が7800円、お米が10キロ765円というのが当時の平均的な価格でした。
誰もが貧しい時代に、こういう立派な橋を建てたのですね。
先見の明があるとは、このことかと。
このシーズンの思い出作りを楽しむ
橋の下を見ると、キャンプ場となっていて、沢山のご家族が休日を楽しんでいます。
この広い河原は明治の大水害の名残りで、かつては集落や耕地があったのだそうです。
被災した村民、2600人は北海道に新天地を求めて移住し、新十津川町を作りました。
公共交通としては路線バス、奈良交通があります。
「八木新宮線」という日本で最も長い距離で八木~新宮間を6時間半位かけて走ります。
本数は一日3本で、最寄りのバス停は、上野地(うえのじ)、約20分停車します。
この上野地に停車している間に、少しだけ吊り橋を見ることは可能ですね。
十津川温泉では約10分の停車です。
ご利用になる場合は、どうぞご確認をしてください。
橋のたもとに茶屋、店、駐車場があります
お茶屋さん、お店があります。
地元のお土産も買えるので、楽しみが増えます。
駐車場は村営駐車場があり30台ほどです。
ご家族で行かれた場合は、ここが安心でしょう。
もう一方の橋のたもとに無料駐車場があります。
無料駐車場への行き方
台数がかなり限られ、わずか7-8台ほどなので、空きを見つけるのが難しいかもしれません。
駐車できない場合は、元の駐車できる場所に戻ることになります。
168号線を五條市方面から、右への下り坂を「つり橋の里キャンプ場」へ向かいます。
下り坂は一車線で狭く、注意して下りていき、左側の赤い橋(谷瀬橋)に通じる道路を選びます。
右側はキャンプ側で、そちらの方向には行きません。
橋は車1台のみ通行できる幅のため、対向車がある場合、お互い譲り合って通行することになります。
赤い谷瀬橋を渡ったら、左折です。ゆるやかに登っていきます。
お茶屋さん、トイレ、そして駐車場と、自動的にあるので分かります。
7台ほどの駐車場です。
実際に吊り橋を渡ったら・・・
2人でトライしました。
あれほど自信があり、簡単だと思っていたー奥さんは完敗です。
何故かというとー
床の、杉板(でしょうか?)の薄いこと。マジか~と。
あんな板だけで落ちないと一体誰がいえるのかと疑問の塊と化しました。
一歩進むごとに「落ちる、落ちる・・」と念じてましたね。
「橋の向こう側の端まで到達したとしたら、同じく橋の上をもどらなければならない」と分かり、それは絶対にできるはずがないと・・15メートルほど行って、戻りました。
監視員さん、すみません、心配させてしまいました。
背中にジーッと私を見てくれている視線は感じていました。
橋の途中で固まってしまって動かない、なんだかジタバタしている、おばさん、そりゃ目立ちますよね。
もう一人の相棒は、スタスタ、トットコと、いつの間にか姿が見えなくなって、橋を渡ってしまいました。
この人、高所恐怖症で、今までの人生、ビルの上から下を見たことないのに、この日は別人でした。
お手柄です。
どちらの結果となっても、このシーズンの楽しい思い出作りに、谷瀬の吊り橋は最高です。
今度またトライしたいとは思いません、が。